2019年大ヒットした映画の一つに「天気の子」があります。
興行収入130億円突破という偉業を成し遂げましたが実は1回見ただけで内容を完璧に把握するのは難しかった方も多かったのではないでしょうか。
2回目を見た方もいらっしゃると思いますがその楽しみ方は人それぞれです。
「天気の子」の内容を2回目以降をもっと理解するための楽しみ方、そして1回ではわかりづらい部分を5つ解説していきます。
天気の子の2回目の楽しみ方!
やっぱり新海誠監督の作品は最高ですね。初見はただただ綺麗な映像に魅了されて凄いという感動が一番大きいけれど、2回目以降からは色々と考えさせられて新たな感動が生まれますね。また観たいってクセになる作品です。#天気の子 pic.twitter.com/4fi2vMFBC7
— うしわか (@foq7y) June 8, 2020
「君の名は」に続き「天気の子」が上映されましたがネット上の口コミでは「難しかった」という声で溢れています。
「君の名は」では、最後は円満ハッピーエンドだったのにも関わらず「天気の子」では東京沈没という驚きの結末になってしまったことで賛否両論となりました。
しかしその中でも「天気の子、2回目を見たら印象がガラっと変わった」といった意見が少なくありませんでした。
1度見ただけでは理解できない部分をここで解決し、それらを踏まえた上で2回目を見てみましょう。
天気の子を1回見ただけでは味わえない感動が味わえる可能性があります!
天気の子を1回視聴しただけでは理解しにくい部分5選!
「天気の子」では描写から解釈が分かれるシーンが多々あります。
映画の最後まで謎が解けなかったり、理解できなかった場面も多いのではないでしょうか。
そこで「天気の子」をもっと理解するため1回ではわかりづらい部分を5つピックアップしました。
1つ1つ見ていきましょう。
①帆高の家出のシーンが無い
まず映画が始まりすぐに帆高が家出したことが分かりますが、肝心な家出シーンが描写されていません。
これは何故なのでしょうか。
元々新海誠監督がこの「天気の子」を手掛けるにあたって決めていたコンセプトとして「見た人を励ます」というものがあります。
映画の最後は希望に満ちた演出で終わっておりコンセプト通りに完結します。
つまりマイナスなイメージのある家出はのシーンは映画内で登場させない方が良いという意向だと考えられます。
しかし家出のシーンはないにしても家出の理由が何となくわかるシーンがあります。
それが漫画喫茶のシーンです。
序盤に帆高は漫画喫茶に行き頬と鼻にある絆創膏を剥がしている描写があります。
映画版ではこの描写だけですが小説版では「親父に殴られた」というセリフがあります。
つまり家庭内暴力から家出したのだということがわかるようになっています。
勘のいい人はここでなんとなく家出だなと分かるのではないでしょうか。
②陽菜は気づいていた
映画の中で陽菜が手のひらを太陽に透かすシーンがあります。
何でもないただのしぐさですがここのシーン、小説版でこのしぐさの理由が書いてあります。
実は陽菜は巫女の力で天気を晴れにするたびに自分の存在が無くなっていっていることで気づいています。
晴れにするたびに自分の体が透けていっているということですね。
そこで本当に透けているのか確認するために太陽に透かして確認していたと小説版では言及しています。
なんでもないしぐさのように見えてかなり重要度の高いしぐさだったんですね…。
③須賀は何故窓を開けた?
雨が降りやまなくなってしまった日本で須賀の編集プロダクションの窓の外には水が迫ってきているのに窓を開けてしまうシーンがあります。
本来であれば窓は閉めたままの方が良いように思えますが何故須賀は窓を開けてしまったのでしょうか。
実は須賀には「すべてを投げ出してでも会いたい人がいる」ということを帆高から気づかされてしまいます。
しかしその願いはもう叶うことは無く、失念の意を抱きます。
この窓を開けたのはそうした叶うはずのない願いに縛られている自分と決別するために、水に流すために窓を開けたのではないでしょうか。
真相は語られませんでしたが意味もなく窓を開けることはないので何かしらの要因があったと考えられます。
④年齢に執拗になる意味とは?
作中で陽菜や須賀、帆高が年齢に執拗になっているシーンが多々あります。
陽菜が帆高に18歳だと嘘を言って敬語を使わせたり、「就活だるいな、いいな女子高生」などと少し大人アピールをしてみたり…。
最終的には帆高が陽菜や凪よりも年上であるとわかりますがその際にグッと顔つきが変わったシーンがあります。
これは一番年上だとわかった帆高に責任感が宿ったからではないかと考えられます。
大人からすれば1歳2歳の差など皆無に等しいのですが子供における1歳2歳差というのはかなりのものです。
帆高は責任感を感じ気持ちに活をいれたのでしょう。
⑤ラストシーンの解釈
作品のラストシーンで陽菜が祈っている描写があります。
この祈りに関してネット上では
- 陽菜は晴れになりますようにと願っていた
- 陽菜は帆高に会いたいと願っていた
この2つの解釈があるようです。
どちらも的を得た解釈ですが完全に正解とはならないと思います。
祈りが曇り空に向けてなのであれば前者ですが、巫女の役割からの解放に関しての祈りであれば後者が正しいということになります。
作中で答えはなかったので後は見る側が考えることで楽しめるようになっているのでしょう。
天気の子2回目の楽しみ方は?1回目では分かりづらい部分を解説!まとめ
天気の子のわかりづらい部分5選を考察、解説しました。
新海誠監督の手掛ける作品は総じて回答のないモノです。
作中で謎が完全に解けるものは少なく何度も見て初めてなんとなく雰囲気を掴めるものが多いと感じます。
今回の「天気の子」もどちらとも取れる描写が多くあり人によって抱く印象は異なると思います。
今回の考察を見て2回目以降留意してみることでより一層楽しめるのではないでしょうか。